ナレッジグラフと LLM の連携による概念獲得支援チャットボットの開発

概要

本発表では,ナレッジグラフと LLM (Large Language Model) を活用したチャットボットを用いて,専門的概念の獲得を支援する手法について述べる. 他言語の専門的概念の翻訳に伴い,文化的・言語的ニュアンスの違いが生じることで,学習者の正確な理解を阻害するという課題がある. この課題に対応するため,ナレッジグラフを用いて専門的概念を構造化し,LLM ベースのチャットボットの外部知識として活用することで適切な概念獲得を支援する. 本研究では,日本において普及が進んでいるリカバリー概念に着目し,ナレッジグラフの構築とチャットボットの開発を行った. 大学生を対象としたユーザビリティテストを通して,質問応答における課題を抽出し,質問内容に基づくナレッジグラフの利用と回答生成プロンプトの設計改善を行なった. その結果,質問内容に基づくナレッジグラフの利用により,ユーザは適切な概念や情報を得ることができ,概念獲得支援への有用性を確認した.

タイプ
収録
In 2024年度人工知能学会全国大会(第38回)
小俣 敦士
小俣 敦士
学術研究員
榎本 優香
榎本 優香
2023年卒業生(学士)
石川 翔吾
石川 翔吾
准教授